原点は家族との思い出。中心にはいつもクルマがあった
車好きの父の影響で、幼い頃からクルマが大好きでした。
休日にはよくドライブに連れて行ってくれたのですが、ドライブの前に父はいつもクルマを丁寧に磨き上げていました。ピカピカのクルマでのドライブ。心躍る体験は今でも鮮明に思い出されます。
中学生になると車のメカニズムにも興味をもつように。さまざまなパーツを装着してドレスアップできることを知り、「いつかこんなクルマを作ってみたい！」そんな思いを抱くようになりました。
そして当時大流行していた「西部警察」のスカイラインRSに憧れて日産プリンスへ入社。知識と整備の腕を磨きました。
大手ディーラーでの経験は、私に技術の重要性や信頼の大切さを教えてくれました。
その後は輸入車ディーラーに転職。車の構造や部品、整備に使う工具など、国産車との違いを学び、整備士としての幅を広げることができました。
少年時代に抱いていた「日本一かっこいいクルマを作りたい」という熱い思いを現実にするため、1999年に独立。夢への新たな一歩を踏み出しました。
挫折からのひらめきと挑戦。当店にしかできないこととは？
岡山出身者ではない私は、顧客数に関してはほぼゼロからのスタート。
お客様を増やしたい一心で、価格を下げて多くの車をさばく日々。しかし、激安価格に惹かれて来店したお客様は、当店より低価格の店が見つかればそちらに流れてしまいます。正直、価格の面では大型店にはかないません。それでも1円でも安く…と続けているうちに、経営を圧迫するようになってしまいました。
そんな中、世界的なカーレースやモータースポーツ界で実績を上げたことで知られるザーレンオイルの正規取扱店に認定されました。
ザーレンオイルはまとめて購入したオイルを家族や会社で共有可能。いわば喫茶店のコーヒーチケットのようなシステムです。
半チケットと定期点検などをセットにした独自のメンテナンスパックを導入したところ、これが大好評！財布いらずの手軽さから、継続的にご来店いただけるお客様が増えることになりました。
このメンテナンスパックのスタイルをヒントに、2009年カーリース事業を立ち上げました。今では“車のサブスク”は定番となりましたが、法人向けのカーリースが主流だった当時、個人カーリースは珍しい試みでした。
自動車税や車検、定期点検といったメンテナンス料金の捻出や支払いの手間をかけることなく、毎月一定額のリース料金でクルマが維持できるという便利さから徐々に販売実績がアップ。岡山地区販売代理店の中でもトップクラスの販売・管理台数を誇る店へと成長することができました。
この頃から中古車の販売も手掛けるようになりました。
近隣には大手の中古車販売店が多数あり、価格や品揃えで対抗することは難しいのが現実。それならば当店ならではの魅力で勝負しようという思いに至ります。大手の中古車販売店では取り扱わないタイプのクルマや、あまり市場に出回らない珍しいクルマを中心に仕入れ、そのようなクルマを求めているお客様にピンポイントで販売することにしました。
例えば、子育て世代のお客様がミニバンの購入を検討するとき、重視する条件はさまざまです。価格が気になる方には総額100～150万円のクルマを、装備にこだわりがある方にはサンルーフやフリップダウンモニター、ドライブレコーダー付きのクルマを、カラフルな色が好きな方には白や黒以外のクルマを。お客様の希望に合わせてさまざまなタイプのクルマを仕入れるようにしています。
また、自動車整備認証工場という強みを活かした上質でこまやかなメンテナンスで、販売した車にも責任をもつことをモットーにしています。当店で整備した箇所の保証や業界でもトップクラスの車両保証「24ヶ月走行距離無制限保証」を付帯した中古車を販売しました。
お客様の数だけストーリーがある。大切な思い出を彩る1台を
中古車を販売することで、たくさんのお客様と出会うことができました。そしてお客様の数だけストーリーがあることを教えていただきました。
「憧れのあのクルマに乗ってみたい！」
「若い頃、初めて買ったクルマにもう一度乗りたい…」
「定年後は桜前線を追いかけて、妻とワンボックスで全国をドライブしたい。」
「以前から妻が欲しがっていたクルマを結婚10年目にプレゼントしたいんだけど…」
